成長痛ってどんな対処をしたらいいの?
痛すぎる!?成長痛の対処法
「成長痛」、学生時代に経験したことのある方も多いと思います。あまり痛がっていると「そんなに痛がって…ただの成長痛でしょ?」なんて親からいわれたりしませんでしたか? 今回はそんな「成長痛」を取り上げたいと思います。
成長痛とは
日中何ともなかった子供が、夕方くらいになると急に脛や膝が痛いと訴え出す。そして翌日何ごともなかったように学校へ行く……。成長痛はそんな一過性の痛みです。小学生から中学生頃の成長期に多く見られ、痛みのある部分にはケガや炎症もないので仮病だなんて疑われることも。そんな成長痛の特徴や原因をまず知りましょう。
成長痛の特徴
- 足や膝、かかとなどに痛みが出やすい
- 夕方から夜にかけて痛くなる
- 一過性のもので、数時間で落ち着く
成長痛の主な原因は2つ
昼間の疲れ
日中や放課後にたくさん走り回る子供達。その疲労感が夜になって痛みを引き起こすことが成長痛の原因のひとつだといいます。
精神的な不安感
精神的なストレスや不安も成長痛の原因だと考えられています。
- 学校の入学、卒業、クラス替えといった環境の変化
- 兄弟姉妹ができて、親がかまってくれなくなった
上記のような心理的ストレスから「痛み」を訴えるケースがあるそうです。まわりの人に甘えたい、かまってほしいという気持ちが痛みを引き起こすともいわれています。
ちなみに大人になっても成長痛と同じような痛みが起こることがありますが、それは主に運動不足や慣れない動きによる筋肉疲労だそうです。適度な運動を心がけましょう。
成長痛はいつ頃起こるの?
大人になると成長痛は自然になくなりますが、成長痛はいつ頃起きやすいものなのでしょうか?
小学生から中学生の間
一般的には小学生から中学生にかけての体が大きくなる時期、いわゆる第二次性徴に伴い起こります。男の子に多く見られるそうで、特にスポーツをバリバリやっている子は成長ホルモンの分泌量の変化や筋肉が大きく向上するこの時期に見舞われることが多いようです。
また中学生や高校生で日常的にスポーツをしている生徒が「成長痛」として膝や脛の痛みを訴えるというケースも見られます。これはオスグッドやシンスプリントと呼ばれるもので、激しい運動や反復運動を繰り返すことで引き起こされます。
- 運動前後のウォーミングアップやクールダウンをやっていない
- 元々体が硬い
- 疲れがたまっているのにさらに過度な負荷をかけている
上記のような原因が考えられますが、簡単にいうと「使いすぎ」で痛みが引き起こされていることが多く、放っておくと炎症や疲労骨折につながる可能性もあるので、まずは医師に相談してみましょう。そして、疲れた時は無理せず休むことも大切です。
幼児でも成長痛になる!?
一般的に成長痛は第二次性徴期に起こりやすいとお伝えしましたが、幼児ももちろん成長しています。早いと幼稚園、保育園の時期から成長痛を感じる子供もいて4、5歳の時に成長痛で夜泣きが続いて困ったというママもいるそうです。あまりにも子供の夜泣きが続いて困っているというお母さん。それは「成長痛」かもしれませんよ。子供からの信号を軽視せず、患部をさすってあげたり抱っこしてあげて下さい。それだけでも痛みはやわらぐでしょう。なかなか鎮まらない場合は医師に診せるのもひとつの方法かもしれません。
成長痛はどこが痛くなりやすい?
ひとりひとり痛む場所が違う成長痛ですが、どこが痛くなりやすいのでしょうか。
未発達の関節に痛みが出やすい
激しいスポーツなどをすると未発達の子供の関節に疲れがたまり、痛みが出やすいようです。かかと、足首、脛、膝、股関節、腰と、やはり関節が痛む傾向にあり、特に膝とかかとは痛みを感じるケースが多いそうです。
成長痛の対処法
では成長痛が起きた場合にどのような対処法があるのか? ここからは成長痛における6つの対処法についてお伝えします。
安静にする
基本的には一過性の痛みです。痛みがある場合は安静にしましょう。一過性といえども下記のように痛みがひどい場合は、無理はせず部活動などはお休みしましょう。
- 靴が履けないくらいかかとが痛い
- 正座もできないほど膝が痛い
患部をさする
心理的ストレスからくる痛みもあります。その場合は、優しくさすってあげるだけでも痛みがやわらぐ場合があります。温めたり、幼児であれば抱っこしてあげるだけでも安心感につながります。痛みは人それぞれ。仮病などと疑って子供の心を傷つけないよう注意しましょう。
充分な睡眠をとる
日中激しい運動をして疲れた体を、睡眠でしっかりと回復させてあげることも重要です。社会のスピード化と24時間化で、減少傾向にあるといわれる日本人の睡眠時間。夜更かしはほどほどにして、体をきちんと休ませましょう。
運動前後にはストレッチを
急に体を動かすと筋肉や関節に負担がかかります。体育や部活動でも行っていると思いますが、基本はまずストレッチから。体をほぐして負担を軽減しましょう。運動後もストレッチなどでクールダウンすることをおすすめします。ストレッチをすることが成長痛の予防につながります。
痛みを感じる部分を冷やす
冷やすことで痛みがやわらぐことがあります。痛みを感じる部分を湿布やアイスノンで冷やすのもひとつの対処法だといえます。