寒さが足元から伝わってくる冬。
就寝時、布団に入っても「いつまでも手先足先が冷たくて眠れない!」という人も多いのではないでしょうか。
いわゆる「冷え性」ですが、体質や習慣などさまざまな原因があります。
今回は食べ物の観点から、身体を温めたり、冷やしたりする食材はどのように見分けられるかについてお話していきます。
これまで習慣化していた食習慣の中に身体を冷やす食べ物が含まれているかもしれません。
身体を冷やすか温めるかは、世界のどこで採れるかによって判別できる
世界中で栽培されている野菜や果物も人間と同様、生育していかなくてはなりませんので、その土地の気候に順応して育ち収穫を待ちます。
となると、暑い国原産の食物は自らを冷やす機能を持つように進化してきているということですね。
それを食べる人間の身体も冷やしてくれる作物に育っていくようです。
例えば、南国で採れるフルーツは人間の身体を冷やします。
逆に寒冷地で採れる食物を食べると身体がポカポカしてくる傾向があります。
全ての食物がそうではありませんが、食べる時に原産国を見てみると良いでしょう。
その土地で採れる食物を現地の人が食べることによって、暑い時期や厳しい寒さに耐えてきた歴史がある、と捉えるとわかりやすいのではないでしょうか。
例を挙げると、(暑い)沖縄で採れるサトウキビを原料とし、さらに精製された白砂糖は身体を冷やし、(寒い)北海道で採れるてんさい(ビート・砂糖大根)から精製される甜菜糖は身体を温めます。
ただし、サトウキビでも未精製の黒砂糖は、ビタミンやミネラルが残っており、体を冷やす作用は緩やかといわれています。
どちらも同じ砂糖ですが、採れるエリアや精製方法によって身体への影響が変わるということですね。
実る方によって身体を温めたり冷やしたり。
「旬のモノ」は身体に良い
野菜には、実に多くの品種が存在しています。
地中で育つものから茎の途中で大きくなるもの、そして木の上でなるものと多種多様です。
地中で育つ野菜、根菜類は身体を温めます。
土の中で熱を溜めるイメージを思い浮かべるとわかりやすいですね。
地上に姿が出て風通しも良い場所で育つ野菜は、身体を冷やします。
季節も関連してきますが、夏のスイカやトマトは暑さによって上がった体温を下げる(身体を冷やす)働きを見せます。
季節といえば、「旬野菜」という言葉がありますが、夏によく食べる食物は身体を冷やしてくれますし、冬に食べられる旬野菜は身体を温めてくれる種類が多いことがわかります。
「旬のモノ」は体に良いということですね。
「冷え」と「温め」のどちらかは色で見分ける。
発酵食品の酵素は身体を温める!
野菜や果物の見た目でも、身体を冷やしたり温めたり、どちらの効果があるか見分ける方法があります。
見た目通りですが、暖色系の野菜や果物は身体を温めてくれます。
例外もあり、先ほど紹介した夏の赤いトマトやみかんは身体を冷やします。
茶色のじゃがいもは身体を温める食物です。
じゃがいものような地中で育ち水分の少ない野菜は身体を温めます。
ということは「白や緑の葉物は寒色系なので冷やすのでは?」と想像がしやすくなるわけですね。
寒色である白や緑色のきゃべつやレタス、そして紫の茄子も身体を冷やす食物です。
発酵食品も身体を温める「酵素」が含まれています。
味噌・醤油など大豆を発酵させたもの。
野菜を発酵させた漬物。
牛乳を発酵させたチーズやヨーグルトなども含まれます。
日本酒も発酵して作られたものですので身体を温めます。
まとめ:身体を温める食べ物・飲み物
ここまで説明してきた内容を振り返ると、温かい地域のものは身体を冷やし、寒い地域のものは身体を温める。
見た目の色や生育しているスタイルを見ると、身体を温めるのか冷やすのかが想像しやすいことがわかります。
もちろん、例外もあり「これはどっちだろう?」と考えながら調べるのも面白いですよね。
最後に、身体を温める食べ物と冷やす食べ物を一部ですが、まとめておきます。
少しでも冷え性を改善したい人、は積極的に日々の食事などに取り入れてみてくださいね。
そして夏の暑い日に食べて火照った身体をクールダウンする食べ物も覚えておくと良いでしょう。
【冷やすもの】
野菜:きゅうり・レタス・ナス・トマト
果物:みかん・バナナ・パイナップル
【冷やすもの】
飲み物:コーヒー
特長〜寒色系・地上に出た状態で育つ・原産地が温かい場所・夏が旬の野菜や果物・水分が多い、など