膝の変形症の種類と原因
変形性膝関節症の種類と原因
変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ったりなくなったりして、膝の形が変形し、激しい痛みを生じる病気です。変形した膝関節を元に戻すのは難しいので、早めの対策が肝心です。原因を把握したうえで、予防と治療について考えてみましょう。
一次性変形性関節症と二次性変形性関節症
変形性膝関節症は、原因がはっきりしない一次性のものと、原因が特定できる二次性のものに分けられます。そのうち多くを占めるのは、筋肉の衰えや肥満などのさまざま症状が複雑に絡み合って発症する一次性変形性膝関節症です。一方、二次性変形性膝関節症は、ケガや病気、関節リウマチ、関節構造の損傷などによって引き起こされます。
知っておきたい変形性膝関節症の主な原因
変形性膝関節症の原因として、次のようなものが考えられます。
加齢
膝の関節は、骨と骨の間にある軟骨がクッションのような役目をして、スムーズに動くようになっています。ところが、加齢とともに軟骨がすり減ると滑らかな動きが阻害されるため、炎症が起こって痛みが生じてしまうのです。磨耗した軟骨は再生しないので、早い段階で進行を食い止めることが大切です。
筋肉の衰え
足を支えている筋肉が衰えると、からだの重みを受ける部分が不安定になり、膝関節への負担が大きくなります。膝が痛いからといって動かさないでいると、ますます筋肉が衰えて、さらに痛むという悪循環に陥ってしまいます。適度な運動を心がけましょう。
肥満
体重が増えると、それだけ膝への負担が大きくなります。中高年になると、運動不足や食べ過ぎで内臓脂肪がつきやすく、体重が増加しやすいので注意が必要です。食事の改善や適度な運動を取り入れて、体重をコントロールしましょう。
O脚・X脚
O脚やX脚などの脚の変形は、膝への負担を大きくし、痛みが起こる原因になります。特に日本人に多いのがO脚です。O脚は両膝の間の隙間が開くため、体重のかかる場所が偏り、膝関節の内側に大きな負担をかけてしまいます。かつてはO脚やX脚は体質だから治らないと考えられてきましたが、最近ではさまざまな矯正グッズや治療法があります。
膝関節の損傷
激しいスポーツや転倒などによる半月板損傷や靭帯損傷も膝の関節を傷つけて、変形性膝関節症の原因となります。若いときに半月板や靭帯を痛めると、そのときは治っても、中高年以降に変形性膝関節症などの膝の病気になりやすいといわれています。
変形性膝関節症は、日常生活に支障をきたす症状が出る前に進行を止めることが大切です。対策や改善方法を具体的に紹介している記事もありますので、あわせてご覧になってみてはいかがでしょうか。