疲労回復ドリンク
疲労回復に効果がある栄養素
疲労回復が期待できる栄養素を紹介します。
クエン酸
柑橘類に豊富に含まれ、エネルギー代謝に必要な栄養素です。
エネルギー生成をスムーズに行うことで、疲労をためにくくします。
ミネラルなど身体への吸収率が低い栄養素と一緒にとると、身体への吸収率が上がる「キレート作用」があります。
出典:知っておきたい栄養学(白鳥早奈英 学研パブリッシング)
113ページ カルシウム キレート作用
140ページ クエン酸
BCAA(分岐鎖アミノ酸)
必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンの総称です。
運動前・運動中に十分な量を摂取することで、運動中の疲労を軽減する効果が見られます。
運動後の摂取には筋肉の合成を促し、疲労回復につながります。
BCAAについてくわしくはこちらをご覧ください。
ビタミンB1
体内の糖質をエネルギー源として使用する際不可欠な栄養素です。糖質は脳や神経系のエネルギー源となっています。充分なビタミンB1の摂取は体力的なものに起因する疲労だけでなく、精神的な疲労(イライラ・疲れやすいなど)にも効果を表します。
出典:国立スポーツ科学センター
ビタミンC
白血球の働きを活性化し、免疫力を高める効果があります。疾患予防や抗ストレスホルモンの合成などにもビタミンCは不可欠です。吸収率の低い植物性食品由来の鉄分(非ヘム鉄)の吸収率を高めるとともに、赤血球でのヘモグロビン合成を促進するため、貧血からくる疲労を改善します。また、タンパク質からコラーゲンを合成する働きは疲れを解消するのに効果的です。
出典:厚生労働省
■原材料表示・栄養成分表示を活用しよう
商品に使用されている原材料は、原材料と添加物を区分して、商品の全重量に対して使用量の多い材料順で商品に記載されています。
同じ重量・品名であっても補給したい成分が多く含まれているものを選びましょう!
コンビニでも買える!疲労回復お勧めドリンク5選
疲労回復効果のあるドリンクは、コンビニやスーパーでも手軽に購入できます。
オレンジジュース
クエン酸・ビタミンCが手軽に補給できる代表的な飲み物です。疲労回復のためには果汁100%のものを選ぶのがよいでしょう。
トレーニングで損失しやすいカルシウム、鉄などを補給する際にもビタミンCは不可欠な栄養素です。また、オレンジに含まれる「αリモネン」は気持ちを前向きにしてくれるリラックス効果のある香りの元とされています。
出典:知っておきたい栄養学(白鳥早奈英 学研パブリッシング)
188ページ オレンジ αリモネン
トマトジュース
トマトの赤い部分には「リコピン」と呼ばれる強い抗酸化作用を持つ栄養素があります。紫外線の影響や身体の内外からのダメージを防ぎ、身体を疲労から守ります。運動前や運動中のトマトジュース摂取によって運動後の疲労が軽減される効果もあるとされています。
トマトにはビタミンCも含まれているので、おすすめです。
出典:知っておきたい栄養学(白鳥早奈英 学研パブリッシング)
164ページ トマト
牛乳
ビタミンB群やカルシウム、鉄、たんぱく質など、牛乳は多くの栄養素を含むバランスのいい飲み物です。カルシウムの消化吸収を助ける乳糖やカゼインホスホペプチドなども含まれています。乳脂肪分には胃粘膜を保護する役割があり、胃の働きを助ける役割があります。
出典:知っておきたい栄養学(白鳥早奈英 学研パブリッシング)
144ページ 牛乳
豆乳
牛乳同様、タンパク質が補給できます。
糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を補給したいときには大豆が原料となる豆乳を選ぶのが効果的です。
甘酒
別名「飲む点滴」ともいわれる甘酒は発酵過程で作られるビタミンやアミノ酸が豊富です。米麹由来のでんぷんが糖化された天然の甘さは体内への吸収がよいエネルギー源として疲労回復にとても効果的です。
選ぶときはなるべく砂糖が添加されていないものを選びましょう。
出典:日本薬科大学
緑茶
緑茶には神経系の疲労回復、代謝活動をスムーズにする効果があります。
運動後に飲用した場合、副交感神経を優位にし、疲労感・注意力が改善されるという研究結果があります。
加えて肝臓での糖質・タンパク質・脂肪の代謝を促進するとともに、疲労物質である活性酸素が肝臓に与える負担を緑茶に含まれるカテキンの抗酸化力で緩和する役割があります。
出典:日本補完代替医療学会
国立研究開発法人 科学技術振興機構
手作りドリンクでプラスアルファの効果を
ミルクセーキ
牛乳と卵を加え泡立てて作るミルクセーキ。卵に含まれるビタミンB群は疲労回復に効果的です。
シェーカーでシェイク、もしくはボウルで泡立てるだけで作れるので、トレーニング後の補食としてもお勧めです。
■材料
- 牛乳1カップ(200cc)
- 卵 全卵1個
- 砂糖 小さじ2(6g)
- バニラエッセンス・氷 お好みで
■作り方
- ①シェイカー(またはふたが密閉できる容器)に材料をすべて入れ、よく振る。
容器がない場合は材料を大きめのボウルに入れて泡立て器でよく混ぜ合わせる。 - ②全体がなめらかになったらグラスに注ぐ。
衛生上の観点から、卵は新鮮なものを使い、飲む直前に作るようにしましょう。
よりなめらかな食感がお好みの場合、ミキサーを使ってみましょう。柑橘類などの果物を加えるとビタミンC・クエン酸の疲労回復効果も併せられ、さらに効果的です。
出典:国立スポーツ科学センター
はちみつレモン
ビタミン・ミネラルを多く含むはちみつと、ビタミンC豊富なレモンの組み合わせは昔から続く疲労回復の定番です。
漬け汁を水や炭酸水、お湯などで割って飲むのはもちろん、漬けたレモンもそのままいただきましょう。
■材料
- レモン 2個
- はちみつ レモンと同じ重量
■作り方
- ①レモンは皮ごとよく洗い、水気をしっかりふき取る。薄切りにスライスする。
- ②瓶やタッパーなどの保存容器にはちみつとレモンを交互に入れる。
レモンの表面まではちみつにつかるようにする。 - ③冷蔵庫で一晩寝かせて完成。1週間ほどを目安に早めに食べきりましょう。
※レモンの皮に付着する農薬(防腐剤)が気になる場合は、皮を剥いて使うとよいでしょう。
アスパラガスとフルーツのさわやかスムージー
疲労回復を促すアスパラギン酸を含むアスパラガスをメインにしたスムージー。
旬の柑橘類を加えて、抗酸化力の高いビタミンCをしっかり摂取しましょう。
■材料
- アスパラガス 3~4本
- りんご 1個
- ミカン 1個
- バナナ 1本
- レモンのしぼり汁(お好み)
■作り方
- ①アスパラガスは皮を剥き、リンゴは芯の部分をとる。
ミカンとバナナの皮を剥く。 - ②アスパラガス・りんご・バナナを一口大に切り、ミカンは適当な大きさに割る。
- ③すべての材料をミキサーでなめらかになるまで攪拌する。
※甘さを加えたい場合は、はちみつを少量加えましょう。
飲みやすさ、もっとなめらかさを出したいときは豆乳や牛乳を加えてみましょう。
出典:青森県産機能性食品素材データベース アスパラガス:アスパラギン酸
おいしいドリンクで疲労知らずの身体に
手軽な補食として、また体調不良時の栄養補給・食欲喚起にもなるドリンク。
リフレッシュやリラックスのお供として飲むのもいいですね。色々試して、自分の好きなものを見つけてくださいね。