膝の痛みや原因
膝の痛みについて
膝の痛みには様々な原因が考えられ、個人差もあります。ウォーキング・ストレッチなどの運動を試したり、予防・解消対策のポイントをきちんと理解・実践して、膝の痛みに備えましょう。
膝の痛みを感じる人が多いのは、なぜ?
「歳をとって膝が痛い」という場合のほとんどが変形性膝関節症です。特に、女性に起こることが多く、大半が内反型、すなわちO脚状の変形を伴い、症状が進むにつれて内側の関節面の軟骨がすり減っていきます。
関節の変形は、全身のどの関節にも発生し、加齢とともに発生頻度は増加しますが、それほど体重のかからない関節では、変形が生じにくく、例え関節の変形があっても、傷みなどの症状が全くない場合も多くみられます。そのため、体重がかかり、酷使される機会が多い膝に痛みを感じる方が多いというわけです。
膝関節への負担は150kg!?
活動に伴い、膝関節には体重の3~4倍もの荷重がかかります。例えば、体重が50kgであれば膝関節に150~200kgの負担が生じることになります。また、関節が膝を伸ばすときには、大腿前面の大腿四頭筋という大きな筋肉の助けを借り、膝を曲げるときには、後面の大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の助けを必要とします。この大腿四頭筋の筋力が低下してくると、歩きづらくなったり、膝に痛みが生じたり、膝の病気に関係することが多くなってきます。
膝の痛みに効果的な運動
痛みがひいた時に行う運動としては、簡単にできるウォーキングがおすすめです。
ウォーキングというと、早歩きしなくてはいけない気がするかもしれませんが、”ご近所を散歩する”という気軽な感覚で歩けば十分で、長時間である必要がありません。
次のポイントを参考に、1日15分~20分くらいウォーキングすることを日課にしてみましょう。
膝に痛みがない場合
痛みがひいた時に行う運動としては、簡単にできるウォーキングがおすすめです。
ウォーキングというと、早歩きしなくてはいけない気がするかもしれませんが、”ご近所を散歩する”という気軽な感覚で歩けば十分で、長時間である必要がありません。
次のポイントを参考に、1日15分~20分くらいウォーキングすることを日課にしてみましょう。
ウォーキングのポイント
- あごを引き、背筋を伸ばしましょう。
- (可能なら)少し汗ばむくらいの速さで歩きましょう。
- かかとから着地するように、歩きましょう。
- 服装は運動しやすい軽装で、靴は歩きやすい物を選びましょう。
- 足の裏全体で地面を蹴り、膝は伸ばすようにしましょう。
●夏場は一番暑い時間帯を避け、こまめに水分を取るように心がけましょう。
●冬場は準備体操をして身体を温めてから歩くようにして、怪我に注意をしましょう。
膝に痛みがある場合
膝に痛みがある場合は、水中ウォーキングが比較的安全に行なうことができる運動です。水の中では体重が軽くなり、運動時に足や膝にかかる衝撃や負担が軽減されます。
ただし、前進するときの水圧で上半身をあおられて、腰を傷めることもあるため、腰痛を起こしやすい方は注意が必要になります。
さらに寝ながらでも、椅子に座ったままでもできる大腿四頭筋という、膝を伸ばす太ももの筋肉を強化する運動もあります。膝への負担を少なくするために、体重を支えている大腿四頭筋を鍛えて強くすると、膝の動きを制御できるようになり、関節軟骨に傷がつくのを防げるようになります。
変形性膝関節症の予防と対策
予防のポイント
膝を守り、膝痛を予防するポイントは、
●太りすぎないようにすること
●急に長く歩き過ぎないようにすること
です。また、生活環境の見直しも大切で、例えばトイレを洋式にしたり、布団をベッドに変えるだけでも違ってきます。
対策
高齢化に伴い、膝に何らかの問題を抱えている方は、10人に1人ともいわれており、今後ますます増える傾向にありますが、医療機関での検査で膝の軟骨が減っていると診断された方でも、膝周りの筋肉をほぐすと痛みが楽になるケースが多くみられます。
一方で、若い方でも、日常生活で膝周りの筋肉に緊張をかけ続けると、膝に痛みが出ます。
このような「変形性膝関節症」の場合、まず膝を動かす筋肉を手入れすることが重要です。
太ももの筋力がつくと、膝の動きを制御できるようになり、関節軟骨が傷つくのを防げるようになります。無理は禁物ですが、鍛えていくことで痛みの緩和に役立ちます。
関節軟骨は、スポンジのような弾力性に富んだ組織であるため、運動で膝関節を曲げ伸ばしすると、軟骨の中に栄養分を含んだ関節液が吸い込まれるとともに、老廃物が排出されます。運動によって関節液の循環をよくし、関節軟骨の新陳代謝を活発にして、膝の痛みを改善できるのです。
膝を動かす筋肉のお手入れ
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太ももの筋力アップ
膝への負担を少なくするために、
体重を支えている大腿四頭筋をトレーニングで鍛えて強くします。 -
歩行習慣
ウォーキングなどを習慣にして、痛みの出ない範囲で膝を使いながら筋力をつけます。
-
ストレッチング
膝がまっすぐ伸びないと、立っているときに膝が不安定となり、膝の関節軟骨にかかる負担が大きくなってしまいます。
膝が曲らない、まっすぐに伸びない、という症状は、痛いからとあまり膝を使わなくなった結果です。