足底筋膜炎ってどんな症状? | 一宮市 FUJI整体院 一宮院

足底筋膜炎ってどんな症状?

Q:かかとの痛みで病院に行ったら足底腱膜炎と言われました。

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)は、かかとの痛みの原因としては最も頻度の高いものです。つま先から踵(かかと)まで足の裏を縦に走っている足底腱膜という分厚い膜があるのですが、その膜が踵にくっつくところ(付着部と言います)における炎症です。朝の起床時に立ち上がりの最初の一歩で踵をついた際に強く痛みが出ることが特徴です。中高年の女性に多く見られます。若い男性のアスリートにも時折見られます。

一般的にはリハビリやインソール、痛み止めなどで対処することで改善することが多いですが一部では治りにくく、体外衝撃波治療や手術などを受けている人もいます。

足底腱膜炎

Q:足底腱膜炎の症状にはどんなものがありますか?

朝の起床時に床にかかとをついた際に鋭い痛みを感じる人が多いです。痛みの発生源となるのはかかとのやや内側よりやや前方の部分です。起床後は動かすにつれて痛みは弱まることが多く、朝の支度をしているうちに忘れてしまうということもあります。しかし日中に椅子などに長く座った後に立ち上がった時には再び症状を感じることがあります。

初期のころは運動中に痛いことはあまりなく、運動後に痛みが強くなることが一般的です。

Q:足底腱膜炎はなぜ起きるのですか?原因は何ですか?どのような負担がかかるとなりやすいなどあれば教えてください。

足底腱膜は踵とつま先の間に弦のように張っており、衝撃吸収をしているとされています。ランニングや体重増加などで足底腱膜に多くの負担がかかると、かかとの付近で小さな損傷が起きます。損傷がすぐに治癒すれば症状は起きませんが、年齢を重ねると治癒が遅れて治りきらない状態になります。傷が生じると生体の反応として血管を増やしますが、血管と神経は対になって一緒に増える性質があるため、足底腱膜のかかとの部分には普段は認めないような異常な血管と神経が増加して過敏な状態になり、するどい痛みの原因となってしまいます。

足底腱膜炎のリスク因子(この項目が当てはまると足底腱膜炎になりやすい)としては
1.年齢 40歳から60歳がもっともなりやすいです。
2.ランニング、バレエダンス、エアロビクスなどの負担
3.偏平足もしくは反対にハイアーチ(土ふまずが高すぎる)
4.肥満
5.硬い地面に立ち続ける仕事内容(工場労働や教師など)

などがあります。

Q:かかとが半年以上痛く、足底腱膜炎だと思いますがなかなか治りません。重症なのでしょうか?どれくらいの期間で治りますか?

足底腱膜炎は自然に改善する人もいますが、一部の人ではなかなか治りにくい難治性足底腱膜炎となることがあります。難治性の方は1年以上、あるいは数年単位で痛みが続きます。適切な治療をすれば改善しますが未だに不適切な治療が繰り返されているケースもあり、なかなか治らないで困っている方が多いのも現状です。

前述したように足底腱膜炎では異常な血管と神経が一緒になって増えているので、それに対処することで確実に改善できます。詳しくはこのページの最後の方もご覧ください。

Q:足底腱膜炎に効果のあるストレッチはありますか?

足底腱膜が伸ばされることによる付着部へのストレスを軽減するために、足底腱膜自体の柔軟性を保つことが必要です。足裏をマッサージすることで足底腱膜の柔軟性を高めることができます。足の指を反らせた状態で足裏の土踏まずのあたりをマッサージします。ただし痛みのある踵の部分は揉まないでください。

また、下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)のストレッチをすることで踵の骨を通じて足底腱膜にかかるストレスを緩和することができます。立位で前後に脚を開き(痛みのある脚は後ろ側)、後ろ脚の踵は床につけたままで前側の脚に体重を乗せていきます。すると、後ろ側のふくらはぎの一部の筋肉が伸びて張りを感じると思います。この状態で15秒伸ばします。

前後に脚を開きます(痛みのある側が後)。踵を床につけ、つま先をまっすぐ前に向けます
前後に脚を開きます(痛みのある側が後)。
踵を床につけ、つま先をまっすぐ前に向けます。
前側の脚に体重を乗せていきます。ふくらはぎに張りを感じたところで15秒とめます
前側の脚に体重を乗せていきます。
ふくらはぎに張りを感じたところで15秒とめます。

Q:足底腱膜炎にテーピングは有効ですか?

足の状態によって有効なテーピングは異なります。扁平足の方の場合、踵が内側へ倒れないようにして土踏まず(内側縦アーチ)を高くするテーピングが有効です。

外側のくるぶしの下あたりに踵に向かって斜めにテープの端を貼ります
外側のくるぶしの下あたりに踵に向かって斜めにテープの端を貼ります
踵を通り、内側のくるぶしを通るようにテープを貼ります
踵を通り、内側のくるぶしを通るようにテープを貼ります
足首の前側を通り、すねの外側まで貼ります
足首の前側を通り、すねの外側まで貼ります
その側からの写真

ハイアーチ(土踏まずが高すぎる方)の場合、踵が外側へ倒れないようにするテーピングや足裏に踵の外側から母趾の付け根までのテーピングを貼ると、足底腱膜の伸張ストレスを軽減するために有効です。

Q:足底腱膜炎になりインソールを勧められています。どのようなインソールが効果的ですか?

扁平足で足裏の踵側に痛みが出る場合、踵の内側(母趾側)を高くして踵が内側へ倒れないようにしたり、土踏まず(内側縦アーチ)を高くしたりするようなインソールを使用すると足底腱膜へのストレスを緩和するのに有効です。専門の医療機関に相談してみてください。