足底筋膜炎の対処法
足底腱膜炎に効果的なストレッチで足底(足裏)の柔軟性を保つ
普段の生活の中で、ふくらはぎや足底(足裏)の筋肉を意識されることはありますか? 筋肉が硬くなっていたら、足底のクッション機能が損なわれているのかもしれません。このクッション機能として働く部分は足底腱膜(そくていけんまく)と呼ばれ、放っておくと足底腱膜(そくていけんまく)に過度のストレスがかかり、炎症を引き起こす可能性があります。
足底腱膜炎の予防・改善には、まず硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻すことが大切です。ストレッチで筋肉や腱を伸ばして、足底の痛みを防ぎましょう。
足底の痛みを防ぐのに柔軟性はなぜ必要?
足底は、頭から足までの体重を支える重要な役割を担っています。足底にかかる衝撃は、歩くときで約1.2〜1.5倍、走っているときには約2〜3倍にもなるといわれています。
足底にかかる荷重や足を着地したときの衝撃を和らげるクッションとして働くのが、足底腱膜です。足底腱膜とは、かかとから足の5本指の付け根まで扇状に広がる強靱な繊維の膜。足のアーチ構造を支える重要な役割を担っています。
ところが、足底腱膜が硬くなって柔軟性を失ってしまうと、筋肉や腱が強く引き伸ばされた状態になります。それが続くと、かかとや親指の付け根あたりに小さな断裂が起こり、痛みが生じるのです。
足本来の機能を取り戻して足底の負担を軽減するためには、ストレッチで筋肉や腱を柔軟に保つ必要があります。すでに足底に痛みがある人も重症化を防ぐために、ストレッチを習慣化しましょう。
足底腱膜炎に効果的なストレッチ
ここでは、足底にかかる負担を軽減するためのストレッチをご紹介します。ふくらはぎの筋肉が硬くなると足底にかかるストレスが増えるため、足底腱膜だけでなく周りの筋肉や腱のストレッチも同時に行うのがおすすめです。
足底のストレッチ
足底が伸びるのを意識しながら、足のかかとから足首にかけてゆっくり反らします。10回を1セットとして、1日3セット以上を目標に行いましょう。
ふくらはぎのストレッチ
右足を前にして、前後に足を開きます。両足ともかかとは床につけるのがポイントです。右膝をゆっくり曲げて、左足のふくらはぎを伸ばしましょう。壁を押しながら行うと、体重が後ろの足にかかりやすくなって効果的です。
足底の筋力アップに役立つトレーニング
しなやかな足底を作るためには、足底の筋肉を鍛えることも大切です。ストレッチと併せて行いましょう。
グー・チョキ・パー運動
手で行うジャンケンと同じように、足の指を使ってグー・チョキ・パーを作ります。親指から小指まで、できるだけ大きく動かすのがポイントです。
タオルギャザー
床にタオルを置き、両足をタオルの端にのせます。足指を使ってタオルをたぐり寄せましょう。10回を1セットとし、1日2セットを目安に行います。
意識することが少ないかもしれませんが、立ちっぱなしが続いたり、合わない靴で歩いたり走ったりと、日々の暮らしの中でも足底には大きな負荷がかかっています。上記で紹介したストレッチやトレーニング方法を参考に、しなやかな足底をつくりましょう。