肩凝りストレッチ
スマホの見過ぎも肩こりの原因
前かがみになってスマホを見続けたり、背中を丸めてあごをつき出すような恰好をしたり。こんな姿勢は、見た目年齢に影響するだけではありません。首の後ろ~肩~背中にかけての筋肉(僧帽筋/そうぼうきん)や、肩甲骨の動きに関わる筋肉(肩甲挙筋/けんこうきょきん、前鋸筋/ぜんきょきん)の緊張から血流が滞り、肩こりが起こります。肩こりがひどくなると、頭痛や冷えなど、ほかの不快な症状を引き起こすきっかけにも。だからこそ、悪化する前のストレッチを習慣づけることが大切です。ちょっとした空き時間を活用して筋肉を伸ばし、血流を促してこりを解消しましょう。
「動的」と「静的」、2つのストレッチ
肩こり解消のポイントになるのは、「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の2つです。
筋肉の伸縮をくり返すストレッチ「動的ストレッチ」の役割は、血流を促進して体を温め、疲労やむくみをとることです。
一方、筋肉を一定方向に伸ばした状態を数秒キープする「静的ストレッチ」は、筋肉の緊張をゆるめ、柔軟性を高めます。
それぞれのストレッチだけでも効果はありますが、より効果的なのは「動的ストレッチ」から「静的ストレッチ」を続けて行うこと。血流が促されて筋肉がほぐれ、痛みやかたさがやわらぎます。
まずは「動的ストレッチ」からスタート
肩を上下に動かすことで肩まわりの筋肉の血行を促進。動きをスムーズにします。
- ①手をももに置いて座る
イスに座り、両脚を肩幅くらいに開きます。ももの上に手を置き、指先は体の内側に向けます。肩の力を抜いて、腕の重さをももで感じてください。
- ②上下に肩を動かして血流を促進
息をゆっくり吸いながら、肩をすくめてできるだけ高く上げていきます。つぎに、息をゆっくり吐きながら肩を下げていきます。この上げ下げをリズミカルに10回くり返しましょう。
肩を上げたとき、頭を少し前につき出すと動作がスムーズです。
つぎは「静的ストレッチ」で筋肉の緊張をゆるめる
肩から背中まで、広範囲の筋肉をストレッチしていきします。こりが気持ちよくほぐれていきます。
- ①片脚を両手で抱えて座る
イスに浅めに腰かけた姿勢で、右脚は前方の床につけ、左脚はひざを曲げて両手で抱えます。
- ②抱えたひざにつかまって、肩から背中の筋肉を伸ばす
右脚を床から上げて前に伸ばし、あごを引いて体重は後ろに傾け、背中を丸めます。このとき、背中が背もたれについても問題ありません。ひざを抱えた腕はまっすぐ伸ばし、ひざにぶら下がるようにして肩~背中の筋肉を伸ばします。この姿勢を10秒×1~3セット行います。
背もたれがないイスを使うときなどバランスがとりにくい場合は、上の写真のような方法もおすすめです。
イスに浅く座って両脚を肩幅に開き、手のひらを内側に向けて胸の前で組みます。そのまま腕を斜め下へ伸ばし、同時におなかを内側に引き込むようにして背中を丸めてストレッチ。あごを引き、目線はおなかに向けます。この場合も10秒×1~3セット行います。
こまめなストレッチは肩こりを防ぎ、姿勢を正せば見た目年齢も若々しくなります。暮らしの中のすきま時間を活用して、肩こりをほぐすストレッチを実践してみてはいかがですか。