猫背になっていませんか??
カンタン猫背チェック
猫背になると見た目だけでなく、日常生活動作への支障など様々な問題が起こりやすくなります。
まずは、自分が猫背や猫背予備軍であるかをチェックしてみましょう。
壁に頭(後頭部)、肩(肩甲骨)、お尻、かかとをつけるように立ってみましょう。無理なく正しい姿勢で立っていられるでしょうか。姿勢が正しければ、ゆるやかなS字のカーブを描いている背中は、腰のあたりで手のひらが入るくらいの隙間ができます。
そして次の項目をチェックしてみましょう。
- □頭が壁に付いていない
- □あごが上がってしまい、上を向いてしまう
- □腰が痛い
- □腰と壁の間に手が簡単に通る
- □ふくらはぎが張っている感じがする
- □身体が前に倒れそうになる
これらの項目に当てはまる方は猫背の可能性が高いです。
その他にも普段の生活の中で
- □首を反らすと違和感がある
- □仰向けで寝ると違和感がある
- □ぽっこりと下腹が出ている
- □腰をそらすと痛みがある
- □深呼吸で違和感がある
などが当てはまる場合は猫背予備軍の可能性があります。
出典:福井県理学療法士会広報誌
あなたも猫背予備軍?
日本人は猫背になりやすい体型だった!?
多くの日本人が猫背、または猫背予備軍といわれています。日本人の体型は、欧米人と比べると全体的に平たく、筋肉量も少なめと言われています。日本人の線の細い骨格では、頭の重さを支えるのに、かなりの負担がかかります。また、正座やお辞儀の文化なども、日本人に猫背が多いことに少なからず影響を与えているといわれています。さらに見逃せないのが、猫背は見た目だけでなく、身体のトラブルにつながるお悩みであること。猫背の原因は何なのか?どうしたら姿勢を改善するのか?
猫背に関する疑問について解説します。少しでも改善することで、身体のお悩みだけでなく見た目の印象もアップします!
なんとかしたい猫背 その原因について知りたい!
猫背って、どんな状態をいうの?
猫背とは、猫のように背骨が丸まっている姿勢のことを指します。人の背骨は、もともと自然なS字カーブを描いていて、上から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎に分かれています。そのうち、胸椎の背骨側が極端に丸まっているのが、猫背の状態となります。鏡に映っている自分の姿を見た時、肩よりもあごが突き出ていたり、背中が丸まっていたりしたら、猫背の状態といえます。猫背の状態が進行してしまうと、S字カーブがなくなり、背骨全体が丸まる状態で固定化されてしまいます。こうなると肩も内に巻くような形となってしまい、ひと目でバランスがくずれた姿勢であることがわかります。
最近増えている、スマホ猫背とは?
長時間、パソコンやゲームのやりすぎで、猫背になる人が増えています。なかでも現代人に多いのが、“スマホ猫背”。スマホを使っていると、スマホ画面に顔を近づけ、首が前に出て猫背になりやすくなります。首が前に出て、頸椎がまっすぐになることをストレートネック(スマホ首)といいます。スマホ画面をのぞき込むように見るほど、肩まで内側に巻き込まれ、猫背の状態がどんどんひどくなります。
座ってスマホを見ている場合も、腰や背中が丸まり、上半身のバランスがくずれやすくなります。スマホと猫背によるダメージで、今、年齢に関係なく疲労を感じやすくなっている人が増えています。
猫背の原因は、主に2つある!
猫背の原因は、大きく分けて2つあります。一つ目は筋肉の低下によって姿勢がくずれて猫背になっているケース。正しい姿勢を支えるのに欠かせない筋肉が衰えてしまうと、身体の軸がまっすぐに保てなくなり、背中が丸まった状態に陥ってしまいます。
二つ目は、生活習慣によるもの。デスクワークによって、長時間パソコンを使っていると、常に前かがみの姿勢をすることになり、肩が内巻きになり、背中が丸まりやすくなります。また、座っている姿勢が悪かったり、座りっぱなしで運動不足になっていたりすると、背中や肩の筋肉も衰え、よりいっそう猫背になりやすくなります。
身体トラブルのもとは、猫背が原因だった!?
猫背は、ただ姿勢がくずれているだけでなく、心身にさまざまなトラブルを招くといわれています。
今、抱えているさまざまな身体のトラブルは、猫背が原因なのかもしれません。
猫背で、肩や首に影響が起きる?
背骨が丸まり、顎が前に出た姿勢では、頭の重みが首や肩に直接かかることになります。すると、首や肩の筋肉に負担がかかり、筋肉が硬くなってしまい、首や肩が気になる原因となります。また、この状態が続くと、首や肩のトラブルも起きやすくなります。
猫背で、腰への負担がひどくなる?
背骨が丸まり姿勢がくずれると、上半身の重心にズレが生じてしまうため、腰の負担を感じやすくなります。本来なら、上半身は背骨や肩、お腹の筋力で支えられるはずなのが、腰だけに極端に負荷がかかるので、腰への負担を感じやすくなります。この状態が続くと、腹筋や背筋がいっそう弱まり、正しい姿勢が保てずに腰への負担が悪化することになります。慢性的に腰の悩みを抱えている人は、座っている時に自分がどんな姿勢になっているか確認してみましょう。
猫背で、集中力低下になるの?
猫背の姿勢は、肺や胃などの内臓を圧迫している状態のため、呼吸が浅くなります。なかには、身体に負担を感じる人もいます。軽い酸欠状態がずっと続いていることで、集中力も低下。しっかり休息をとっているはずなのに、ボーッとしてしまったりする場合は、今すぐにでも猫背対策をする必要があるかもしれません。
猫背を卒業! 今すぐ出来ること4つ
猫背は、生活習慣によってなっている場合も多いので、日常の中で出来ることから一つずつ改善してみましょう。
※ただし、猫背による痛みがある場合は、自己流で解決しようとせず、ボディケアのプロや専門医にご相談ください。
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とにかく正しい姿勢を心がける
歩く時も座っている時も、上半身を上からピンと引っ張っているようなイメージで腹筋・背筋を使うことを心がけましょう。最初はキツイかもしれませんが、正しい姿勢を心がけることで筋力もアップし、正しい姿勢を保ちやすくなります。歩いている姿をショーウインドウや鏡などでチェックするのもおすすめです。
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あきらめずに身体を鍛え続ける
猫背は腹筋と背筋の筋力低下によって起こりやすいので、日頃から腕やお腹まわりの筋トレを続けてみましょう。また、1日数回でもいいのでスクワットを習慣化したり、歩く時に少し歩幅を広げるだけでも筋肉量がアップして姿勢が良くなり、猫背防止につながります。軽い運動でも毎日続けることがポイントです。
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長時間の座り作業は避けよう
長時間、パソコンやスマホを使うことは避け、1時間に1回、5分ほどの休憩をとりましょう。休憩のときには、周囲を軽く歩いたり、立ち上がってストレッチなどをするのがおすすめ。また、机と椅子の高さ調整も有効です。椅子の座面は、座った時にひざが90度になる高さにし、机はパソコンやスマホの画面が目線の高さと同じになるように調整してください。
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姿勢サポートグッズを味方につける
長時間のデスクワークでの、しずみこむタイプの椅子は、姿勢を崩しやすくなるので不向きです。できれば、骨盤をまっすぐ立たせられる椅子に変更しましょう。姿勢がくずれたり、背中が丸まらないようにするには、姿勢をサポートするグッズやクッション、サポーターなどをプラスして。長時間、正しい姿勢を保ちましょう。
5分でOK!身体がほぐれる腕ふり体操
ちょっとした休憩時間にできる腕ふり体操。
猫背になると固まりやすい胸まわりの胸椎(きょうつい)までほぐすことができます。
(1)肩幅くらいに足を開き、まっすぐに立ちます。
(2)歩いているように交互に、左右の手を前後にゆっくり振ります。
(3)3~5分間、腕を振り続けます。
カンタン! 猫背撃退ストレッチ
1日に1回、お風呂上りや就寝前などリラックスした状態でストレッチをするのがおすすめです。
(1)仰向けになって肩甲骨の下に、丸めたタオルを敷きます。
(2)横になった状態で手を挙げる、バンザイの姿勢をとり、1分間キープします。
余裕がある場合は、3分間、5分間とキープする時間をのばしてもOK。