猫背矯正はしたほうがいい
猫背矯正に役立つ】良い姿勢より自然な姿勢!胸やみぞおちを気持ちよく広げるイメージ術
【猫背矯正に役立つ】良い姿勢より自然な姿勢!胸やみぞおちを気持ちよく広げるイメージ術
体の不調の要因として、特定の部分を必要以上に力ませて動作を制限させていることがあります。このコラムでは、そんな余計な力みをできるだけ手放して姿勢や動作をより効率的にしたいと考えているアレクサンダーテクニークの実践者が、体の不調について解剖学的な視点を交えて考察し、思考から動作を変える方法を提案します。61回目のテーマは「猫背」です。 <関連動画>【現代人は背中がこっている】スマホやPC作業が長い人・猫背におすすめのストレッチ ■猫背が気になるのに良い姿勢が長続きしない 猫背は多くの人にとって気になる問題です。近年ではパソコンなどのデスクワークやスマホを見るときの体勢が猫背を助長していると言われています。また人によっては、体格として背中の筋肉がつきにいが故に、頭を支える際のバランスがうまくとれずに猫背気味になることもあるようです。 このように要因は色々考えられますが、健康の面からも見た目の面からも、猫背は矯正したいものですよね。鏡に映った自分を見て、慌てて姿勢を正すということを繰り返している人も多いはず。でも長時間姿勢を正しているいると、疲れてしまったり腰が痛くなったりとなぜか長続きしてくれません。どうしてでしょう? ■良い姿勢が長続きせず猫背に戻る経緯 デスクワークに集中しているときやスマホを見ているとき、私たちは前かがみの体勢になりがちです。しかもその体勢を無意識に保とうとしてしまうため、胸やみぞおち周辺の筋肉を必要以上に縮ませたままロックしています。背中の筋力があまりない場合も同様で、5〜6キロもある頭を支え切れずに胸が落ちて、やはり胸やみぞおち周辺の筋肉を縮ませています。そんな状態で「良い姿勢」を目指して背すじを伸ばしても、実は胸やみぞおちの筋肉が力んだまま、肩甲骨や腰椎などの部分で動いて「良い姿勢」に近づけようとしているだけなのだと考えられます。 私たちの体は頭から脚、腕までが連動することによってあらゆる体勢や動作を可能にしています。体のどこかが必要以上に力んでいれば、他の部分で帳尻を合わせようと余計に負担になるわけです。力んだ胸やみぞおちの代わりに腰椎が余計に動き、腰に負担がかかるというように。このような経緯で闇雲に姿勢を正したところで、良い姿勢は長続きしないのです。 ■良い姿勢に捕われないための考え方 そこで「良い姿勢」はちょっと脇におきましょう。背すじを伸ばすとか胸を広げるといったことの代わりに、脚を意識することを提案します。 1.「頭は脊椎の先にある。そして頭も脊椎も自由に動いてバランスをとっている」と思う 私たちの脊椎は頚椎(首)、胸椎(胸や背中)、腰椎(腰)、仙骨・尾骨(骨盤の一部)と、それぞれの部分でカーブを描いています。このカーブは、頭が動く毎に呼吸をする毎に、緩んだり深まったりと常に動いてバランスをとっています。そんな様子を思い描いてください。 2.「脚はみぞおちの辺りから膝に向かって伸びている」と思う 次に脚に意識を向けます。脚はみぞおちの辺りから始まって、膝の方向に伸びていくようなイメージをしてください。これによって、ロックしやすい股関節や膝、足首が自由に動けるようになります。 頭とは反対の方向に脚が伸びていくというイメージがあると、連動して胸やみぞおちも自然に伸び、上半身も軽く感じられることでしょう。







