産後の骨盤矯正
【産後の骨盤体操】”ながら”でできる!簡単ストレッチで産後太りを解消
産後太りの解消には「骨盤を整える」ことが必須条件。まずは自分のペースで自宅でできることからスタートしましょう!今回は骨盤体操や産後ダイエットに効果的なストレッチを、カイロプラクター&姿勢教育指導士の碓田紗由里さんに伺いました。
産後ママが頭をかかえる問題”体型戻し”。育児や家事、仕事に追われ、ついつい自分のケアは後まわしになりがちですが、ママの健康こそ家族のため!ということで、今知っておきたい産後の骨盤事情や、おすすめしたい効果的な骨盤体操、産後ダイエットに効くストレッチについて、カイロプラクターでご自身も2児の母である碓田紗由里さんに伺いました。
骨盤のゆがみが産後太りの大きな原因に
「出産により骨盤は開き、ゆがみが生じます。ある研究によると、出産後95%のお母さんに骨盤のゆがみが生じているといいます。骨盤をゆがんだまま放っておくと、産後太りの大きな原因に。骨盤がゆがんだままでは元の体型に戻すことはできません。しかし、骨盤を自分ひとりでケアすることは難しいので、専門知識のある施術院でメンテナンスをしてもらうことをおすすめします」(碓田さん)
骨盤矯正のために、ベルトは本当に必要?
「結論からいうと、あった方がいいでしょう。妊娠・出産で骨盤は開き、産後すぐは骨盤まわりの関節が不安定な状態なので、骨盤ベルトを締めていた方が体はラクだと思います。ガードルを使う方もいますが、ガードルはおなかを締めつけるため、血行不良を招く場合も。個人的にはあまりおすすめしません。骨盤ベルトは骨盤を整えるためのものではなく、骨盤を支えるサポート役というイメージです」(碓田さん)
骨盤ケア体操&産後ダイエットに効果的な簡単ストレッチ
◼︎1:寝ながらできる!骨盤底筋を鍛える体操
「骨盤のケアが産後ダイエットの第一歩!まずは骨盤を安定させることからスタートしましょう。まずご紹介したいのは『骨盤底筋を鍛える体操』。妊娠・出産により傷めた骨盤底筋を鍛えることで、骨盤が安定し、尿もれの改善や予防にも効果的です」(碓田さん)
STEP1:仰向けになり、膝を立て、脚を組み、両手は体の横に置く
STEP2:お尻から骨盤、腰、背中の順に持ち上げていく。
膝と腰、肩が一直線になるまで(腰を反らないように)、息を吐きながらゆっくり腰を上げ、上げきったところで息を止め、深呼吸を1回する。このとき、膣をギュッと締めるイメージで力を入れる(わかりにくい場合は肛門に力を入れる)。息を吐きながらお尻を床に下ろす。反対の脚でもおこなう。回数は10回程度。
▲脚を組んでではやりづらい場合は、太ももの間にボールやタオル、枕などを挟んでおこなってもOK。その場合、挟んだ部分にギュッと力を入れながら持ち上げる。
◼︎2:姿勢改善にも効果的。体のバランスを整える腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチ
「出産によって体は大きなダメージを受けます。産後は疲労回復に効果的なストレッチで体のバランスを整えましょう。腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチは姿勢改善にも効果的。腸腰筋が硬いと便秘を引き起こす原因にもなります」(碓田さん)
STEP1:片膝立ちをする。手は膝の上に置く
STEP2:上半身を前方に移動させ(スライドするイメージ)、後ろに伸ばした脚の付け根から太ももの前を伸ばす。
呼吸のたびに少しずつ深くストレッチをし、15秒程度伸ばす。息を吐きながら⑴の状態に戻す。反対側の脚も同様に行う。
▲伸び方には個人差があるので、自分で伸びている実感があればOK。
◼︎3:産後の回復に。太もも裏のハムストリングを柔軟にするストレッチ
「このストレッチは、太もも裏のハムストリングという筋肉に柔軟性をつけるもの。その柔軟性があるかないかで産後の体の回復具合が違ってきます。産後ダイエットやむくみの解消にも効果的です」(碓田さん)
STEP1:背筋を伸ばした状態で椅子に座る
STEP2:片足を伸ばし、つま先を引き上げる。
▲かかとからふくらはぎの裏側をピン伸ばすイメージ。
STEP3:⑵の状態でお腹を前に突き出すよう、体を前にスライドさせる。息を吸って、吐き、6秒くらいを目安におこなう。
◼︎4:ぽっこりお腹を解消!デスクワーク中にもできる腹筋エクササイズ
「『体重は戻ったけれどお腹だけが…』と悩む産後ママは多いですよね。腹筋は鍛えるのが大変…というイメージから、トライしないママが多いようですが、実はとっても簡単&ラク!仕事中や自宅で座っている間にできるので、ぜひ今日から実践しましょう」(碓田さん)
STEP1:椅子に座り、お腹に手を当てる。
▲手を当てるのは意識するためなので、手を当てなくでもOK。
STEP2:鼻からゆっくり息を吸い、息を「ふ〜っ」と吐きながらお腹をへこませていき、これ以上吐けないところまで吐ききって、お腹をへこませる。
そこからさらにひと息「ふっ!!」と吐き、お腹をへこませる。
▲最後息を吐ききるときは、お腹と背中がくっつくのではないかというくらい薄くする、ボクサーがお腹を殴られても平気なくらい硬くするイメージ。これを5〜10回行うだけで十分腹筋は鍛えられます。妊娠中や産後すぐでもOK。
◼︎5:妊娠中もできる!お尻の筋肉をゆるめるストレッチ
「妊娠中はお尻の筋肉がこってしまう方が多く、これは梨状筋(りじょうきん)というお尻の筋肉を伸ばすストレッチ。もちろん妊婦さんが行っても問題ありません。妊娠中大きくなったお腹やその器である骨盤を支えるために、お尻の筋肉には大きな負担がかかります。そして、赤ちゃんを守るためにお尻まわりには脂肪もたくさんつきます。お尻の筋肉がこり固まったままだと、運動をしてもなかなか脂肪を落とすことができません。実際『体重は戻ったけれどお尻まわりは戻りきらない…』という声を聞きます。お尻の筋肉の柔軟性をつけることで血流をよくし、基礎代謝が上がることによって産後の体型戻しに効果が期待できます」(碓田さん)
STEP1:椅子に座り、片足をのせる。
STEP2:⑴の状態から背すじを伸ばしたまま体を前に倒す。
お尻の筋肉は大きいので、30秒程度かけてじんわり伸ばしていくのがベストですが、無理はせず、息を吸って、吐いて、くらいの時間でもOK。
▲無理に体を倒さなくてもお尻が伸びている感覚があればOK。ポイントとしては痛いまで伸ばさないこと。気持ちいい程度にとどめましょう。
産後太りに悩むママは少なくないと思いますが、デスクワーク中や家事の合間にできる”ながらストレッチ”なら、日々忙しいワーママでも今すぐ実践できそう!ぜひトライしてみてくださいね。