肩凝り解消法と肩凝りのメカニズム
肩がこるのはなぜ?解消するための方法はある?
肩こりの原因
肩こりはもともとの体型や前傾姿勢を続けることによって、筋肉が緊張して血行が悪くなるために起こります。
現代ではデスクワークにより、長時間座った状態でパソコンを眺めることが多いです。そのため前傾姿勢の状態が続いたり、目の疲れが生じたりして、筋肉が緊張して血行が悪くなります。
また、肩こりは首(頸椎)の形状も影響しています。本来、頸椎は前弯を描いていますが、パソコンやスマホを見るときなどに長時間前傾姿勢をとってしまうことで、頸椎のカーブがまっすぐになったり後弯したりします。それによって首に負担がかかり、肩こりが生じるのです。
ほかにも運動不足やストレスフルな生活によって、筋肉がこわばって血行が悪くなり肩こりを引き起こします。
肩こりを放置するとどうなる?
肩こりが続くと、背中や首の筋肉までこわばってしまい、肩以外にもつらい症状が現れます。
肩こりを放置すると肩こりが進行し、筋肉のこわばりだけでなく、神経が圧迫されて吐き気を生じることがあります。また、背中や首の筋肉がこわばることで、自律神経の乱れや血行不良となり、吐き気につながるのです。
肩こりがひどくなると、吐き気以外にも腕のしびれやめまいにつながる恐れがあるので、早めに肩こりを解消するようにしましょう。
ひどい肩こりを解消するには?
ひどい肩こりを解消するには、姿勢の改善や入浴、運動、肩周りのストレッチを行うといいでしょう。
肩こりを解消するには、前傾姿勢にならないように意識して、正しい姿勢を維持することが大切です。パソコンやスマホ、テレビを見る時間が長いと、前傾姿勢になりやすくなるので、こまめに休憩して意識的に姿勢を正すようにしましょう。
入浴は体の血行をよくするので、なるべく毎日行うことが大切です。入浴は血行の改善だけでなくストレス解消にもなるので、肩こりの解消につながりますよ。
適度な運動は血行をよくしたり、ストレス解消になったりと、肩こりの解消が期待できます。負荷のかかる運動より、筋肉を適度に動かすことが血行改善につながるので、定期的に行うのがおすすめです。
肩周りのストレッチも肩こり解消に効果的です。肩周りの筋肉をほぐし、動きをよくすることで、肩こり解消につながります。
自分で押せる!肩こり解消に役立つツボ
肩こり解消にはツボ押しがおすすめです。ツボを押すための道具は特に必要なく、自分で押せるツボなのでいつでもどこでも簡単に行えます。肩こりに悩んでいる人はぜひ試してみてください。
ここでは自分で押せる肩こり解消に役立つツボを紹介します。
肩井(けんせい)
肩井とは、肩の筋肉が盛り上がっているところで、首を曲げると首の後ろに大きく出る骨の下のくぼみと、肩先の中央に位置しています。肩井は左右一か所ずつあり、このツボを押すと肩周りの血行をよくする効果が期待できます。
ツボはいた気持ちいいと感じる程度の力で圧迫するのがポイントです。必要以上に強く押すと揉み返しが起こる可能性があるので注意しましょう。
天柱(てんちゅう)
天柱は、頭を支える柱という意味のツボで、肩こりはもちろん、頭痛をやわらげ、自律神経の働きを整える働きが期待できます。また、目の疲れにも役立つツボなので、デスクワークで目が疲れやすい人におすすめです。
首の中心の外側に筋肉がありますが、天柱はその筋肉の外側の髪の生え際部分に位置します。ツボを押すときは、頭を両手でつかんで親指でツボをぐりぐりと刺激するようにしましょう。
合谷(ごうこく)
合谷は親指と人差し指の間にあり、やや人差し指側に位置しています。反対側の手の親指をツボにあて、親指と人差し指で挟み込み、ツボを3~5回押すようにしましょう。
ツボを押す時間は、1回あたり5秒を目安にしてください。ツボを押すときは、ゆっくりと呼吸をするのがポイントです。そうすることでリラックスした状態でツボが押せますよ。
後渓(こうけい)
手三里(てさんり)
手三里は、ひじを曲げたときにできる横じわの先端から、手の方に向かって指3本ほど移動したところに位置しています。反対側の手の親指でツボを刺激し、3~5回繰り返すようにしましょう。
手三里は肩こりや寝違いによる痛みをやわらげるツボです。押すと痛みを感じやすいため、数あるツボの中でも正確にとらえることのできるツボのひとつです。肩こりがひどいときは特に痛むため、手三里の痛みの強さで肩こりのひどさがわかるという特徴があります。
肩こり解消!簡単にできるストレッチ
肩こり解消にはツボ押し以外にも、ストレッチを取り入れるのがおすすめです。ストレッチは、家事や仕事などのすきま時間にできるので、取り組みやすくて続けやすいのが魅力です。
また筋トレやヨガも肩こり解消が期待できます。自分が取り入れやすい肩こり解消法を見つけて、毎日続けていきましょう。ここでは簡単にできるストレッチの方法を紹介します。
背中をほぐすストレッチ
肩こり解消には、こわばった筋肉をほぐすことが大切です。背中をほぐすストレッチで、背中の筋肉のこわばりをほぐして肩こり解消をめざしましょう。
このストレッチは、背中と背骨を前後に屈伸するトレーニングになります。椅子に座って行うストレッチなので、椅子を用意してください。椅子には浅く腰掛け、ストレッチのときは深い呼吸を意識しましょう。
①まず、両手を組んで前方に突き出します。目線はおへそを見るようにしましょう。
②次に手を組んだまま背中に回して、天井を見上げるように背中をそらします。
このストレッチをすると、背骨をしっかり動かすことができ、背中をほぐすだけでなく姿勢を正すことができますよ。1セット5回で、1日3セット行いましょう。
猫のポーズ
肩こりは筋肉の血行不良で起こりますが、それには運動不足や冷えなども関係しています。ヨガはこれらの症状を改善する効果が期待できるトレーニングのひとつです。肩こり解消には、ヨガを取り入れてみるのもいいでしょう。
肩こり解消が期待できるヨガのポーとして、猫のポーズがおすすめです。猫のポーズは背中を丸めたり伸ばしたりすることで、背骨を動かし肩こり解消につながります。
①肩の真下に手首がくるように四つん這いになります。
②脚の付け根の真下に膝がくるようにして、腰幅に足を開いてつま先をたてます。
③息を吸って、吐きながらお尻を床に向けるようにして背中を丸めます。
④息を吸いながら、お尻を天井に向けるようにして背中をそらしていきます。
⑤ゆっくりともとに戻り、①から④を何度か繰り返します。
肩周りを鍛えるトレーニング
肩周りを鍛えることで血行がよくなり、肩こり解消が期待できます。家事や仕事の合間にできる簡単なストレッチなので、時間がない人でも取り組みやすいですよ。
①まずお尻を突き出すようにして、肩甲骨をくっつけるイメージでひじを曲げます。
②腕を体の傾きに沿わせて、まっすぐ伸ばします。
これはバンザイのポーズで肩周りをしっかりと伸ばすストレッチです。お尻を突き出して、腕をしっかりと伸ばすのがポイントです。
ストレッチを行う時間は特に決まっていませんが、朝起きたとき、体を目覚めさせるためにもストレッチを行うと気持ちよく体をほぐせますよ。寒い日でも短い時間で行えて、続けやすいので、ぜひ試してみてください。
■「朝ストレッチ☆寒い日でも30秒で代謝アップ!」を読む>>
肩こり解消におすすめのグッズ3選!
肩こり解消には、ストレッチのほかにも、肩こり解消グッズがおすすめです。マッサージ器や枕、ボディローラーなど肩こり解消が期待できるグッズはいろいろあります。
ここでは、肩こり解消のためのおすすめグッズを紹介します。自分に合ったグッズがないか、探してみましょう。
マッサージ器
肩こり解消にはマッサージ器をつかうのがおすすめです。リラックスタイムにくつろぎながらつかえるものや、テレワーク中など座っているときにつかえるものなどいろいろなものがありますよ。
つかいたい体の部位によって、いろいろなタイプのマッサージ器があるので、肩こり解消にマッサージ器をつかいたいなら、肩周りをほぐすマッサージ器を選択しましょう。
■「マッサージ器」を探す>>
枕
合わない枕は、首周りに負担をかけたり、血行が滞ったりするため、首や肩の筋肉がこわばってしまいます。枕が高すぎたり、低すぎたりすることで、寝方に影響が出て肩こりにつながることがあるため、自分に合った枕を選ぶことが大切です。
枕が高いと、頭を枕で押し上げるような寝方になり、顔が下向きになるため首が圧迫される姿勢になります。そのため十分に空気が吸えずいびきをかいたり、呼吸が浅くなり睡眠の質が悪くなったりするリスクがあるのです。
逆に枕が低いと、頸椎が変形し、首周りの筋肉に負荷をかけてしまいます。体重が分散されないため、負担のかかった首や肩がこりやすく、寝起きのだるさを感じる原因になります。枕が低い場合は、家にあるバスタオルなどで負荷がかかっている部位を支えるといいでしょう。
ボディローラー
硬くこわばった筋肉をボディローラーでローリングすると、筋肉をほぐして血行をよくすることができます。ボディローラーをつかうと筋肉の柔軟性が高まり、関節の可動域が広がりますよ。
ツボ押しやストレッチでは物足りない人は、ボディローラーを取り入れて肩や背中をほぐすといいでしょう。またフィットネスをするときのフィットネスグッズとしてつかうのもおすすめです。ボディローラーは全身につかえるグッズなので、肩や背中以外にも気になるこりにつかってみてください。