肩こりの原因と解消の仕方
日常生活で肩こりを引き起こす行動やきっかけとは
肩こりは、日常生活のさまざまな姿勢や行動により起こります。仕事中の肩こりに悩んでいる人は、特に姿勢や、体の冷え、ストレスが原因になっている場合があります。
●姿勢の悪さ、長時間の同姿勢
仕事中はパソコンのデスクワークなどで、同じ姿勢で長時間作業することが多いため、肩や首に負担がかかります。特に画面が小さいモバイルパソコンは、目線が下になるため、首や肩が丸くなり、血流が滞りやすくなります。
また、通勤の電車の中などで常にスマートフォンの画面を見ている人は多いと思いますが、画面を見ている間、うつむいた姿勢になりがちです。最近は「スマホ首」という言葉があるように、首に負担がかかりますので、姿勢には特に気を付けましょう。
●冷え
女性は特に筋肉量が少なく、代謝が低いと言われています。血流が悪くなると身体が冷えて身体を動かしにくくなります。そうなるとより全身の血流が悪くなり肩がこりやすくなります。
冷えは気温が低い冬だけでなく、夏場の冷房にも注意してください。外気の暑さで汗をかいた後に冷房の効いた室内に入ると体が冷やされます。冷房による冷え過ぎだけでなく、暑い外と冷えた室内を行き来すると頻繁に交感神経と副交感神経が働いて、体温のバランスを整えようとするため、自律神経の均衡が崩れやすくなるのです。
●ストレス
精神的なストレスを受けると、全身が興奮状態になって交感神経が優位になります。首から肩にかけての筋肉が緊張することで血流が滞り、肩こりが起こりやすくなります。
肩こりを改善する方法は?
肩こりを解消するためには、痛みや血行不良を起こす原因を1つでも取り除いて、悪循環を断ち切ることが一番大切です。仕事中でも手軽にできる対策や体操をご紹介しましょう。
●パソコンは目線より高く、椅子には浅く座る
デスクワークが多い人は、目線が低くなってうつむき加減にならないよう、パソコンのデスクトップの位置を目の高さになるように調整してください。
椅子に深く腰掛けると背骨が丸まって姿勢が悪くなりがちです。そのため、浅く腰掛けるように意識しましょう。椅子の後ろ足に雑誌を挟むと、座面の傾斜で自然と浅く座ることができ背骨が伸びて姿勢がよくなります※。
※安定した椅子で、安全面に気を付けて行ってください。
●痛みを和らげる肩の体操
胸を張り、ゆっくりと両肩が首にうずくまるまで肩を引き上げてゆっくり戻します。これを4回ずつ、1日計3セット行いましょう。痛みを蓄積させないためにも、定期的に行うことが大切です。
●肩の筋肉を強くする体操
椅子に座った状態で腕を両脇に垂らし、ゆっくり息を吸いながら腕と肩を水平になるところまで持ち上げます。このとき、500g~1kgの物をもって体操するとより効果的です。20回1セットで、1日2セットするとよいでしょう。
ただし、手のしびれ、物がつかみにくくなった、よく物を落とすようになったという症状が現れたら、首の病気の可能性が高いので整形外科を受診してください。
●肩を温める
使い捨てカイロや温熱シートなどで温めて血行を良くするのも効果的です。特にこりやすい首と肩の中間あたりの場所に貼るのがおすすめです。また、自分が痛みを感じる場所に貼るのもよいでしょう。